2008年4月21日

肥満とさまざまな健康障害

肥満によるさまざまな健康障害 食べすぎと運動不足による肥満の増加が、大きな社会問題となっています。肥満は生活習慣病をはじめ、さまざまな病気の原因や悪化要因になります。

医学的に肥満とは、見た目が太っている、体重が重い、ということではなく、からだの脂肪が多すぎることをいいます。

第二次世界大戦の復興期に栄養失調であった日本人は、高度成長期を経て食べ過ぎ、太りすぎで悩むようになりました。

肥満は、長いこと、体重という数値だけで判定してきました。その後、BMIという、身長と体重のバランスを計算した数値が指標となり、さらに脂肪の割合を測定する体脂肪率が登場し、いまではCT検査で内臓脂肪と皮下脂肪について、その分布と量を調べる時代になりました。脂肪細胞を機能的に考えるようになったということです。

肥満の合併症は、QOLを低下させる どうして人は太ってしまうのでしょう。答えは、消費するエネルギーよりも、取り込むエネルギーのほうが多いからです。

使わずに残ったエネルギーは、いざというときのために脂肪としてためこむしくみなっているのです。

実は、このいざというときのためにためこむ度合いには、遺伝子もかかわっています。肥満治療の世界では、遺伝子の研究が盛んにおこなわれ、2006年では、数十種類の肥満遺伝子が確認されています。
代表的な肥満遺伝子の型は、脂肪の代謝力が低いタイプ、善玉のアディポネクチンの量が低いタイプ、脂肪をためこみやすいタイプ、の三つに大別されています。

日本人には、少ししか食べなくても脂肪がつきやすい、ためこみタイプの遺伝子をもっている人が多いといわれ、これは、倹約遺伝子、飢餓遺伝子とも呼ばれています。

肥満そのものは、それだけで病気とはいえません。しかし肥満は、さまざまな病気や症状の原因、誘因になります。

そして、こうした病気の蔓延は、まちがいなく医療費の膨張とQOLの低下を招いてしまいます。


肥満の治療は個々の食事と運動の処方せん 肥満の治療は、まず生活習慣病の改善による減量の指導からです。それらの処方せんはひとりひとり異なってきます。

カロリー制限の目安や、運動によるエネルギー消費の目安の数字はありますが、口からとった栄養はどのくらい消化吸収できるかは個人差があります。

また加齢によって低下する基礎代謝量にも個人差があります。自分が食べる食事と運動の処方せんを見極めるようにしましょう。

ただし、合併症が重度で薬による治療が必要だと判断された場合や、薬の副作用や遺伝病による肥満、からだの障害などで運動できない場合などは、症状に応じた薬が処方されることもあります。

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